地方公共団体では執行機関などの体制作りがとても重要ですが、それ以外にもお金がないと何もできませんので、基本的なことを知るにはお金の流れを調べなければなりません。
まずは歳入について調べると、ほとんどが税金となっています。
地方公共団体が集める税金のことを地方税と言い、これには直接税と間接税とがあります。
直接税には都道府県税や市町村税、自動車税、固定資産税などがあり、税金を納める人と負担する人が同じ税のことです。
間接税には地方消費税やたばこ税などがあり、税金を納める人と負担する人が異なる税です。
地域によって人口差がとても大きいので、中には地方税だけでは地方公共団体の運営が難しいケースもありますが、地域格差を減らすために国がお金を分配しており、これが地方交付税交付金となります。
格差を減らす目的で分配されるものですので、使い道に指定はありませんので自由に使えます。
一方、国から委任された仕事を行うために使い道を指定して分配される国庫支出金もあり、その年に使いきれなかった分は返却しなければなりません。
それでも財源が不足する場合には地方債を発行して確保することがあり、地方税・地方交付税・国庫支出金・地方債などが主な歳入となっています。
歳出にも色々な項目があり、議会費・総務費・民生費・衛生費・労働費・農林水産業費・商工費・警察費・土木費・教育費・公債費など多岐にわたります。
災害復旧費なども歳出として計上されるものであり、人口の流出により収支バランスが悪化して足りなくなるところも少なくないようです。
国と地方の財政には密接な関わりがあり、国からの補助が歳入の大きな割合を占めることもあります。
地方税だけで大半をまかなえるのが理想ではありますが、実際には収入に占める割合が3割から4割程度となっていて、国からの補助に頼らざるを得ません。
地方分権によって地方に税源を移譲することが期待されており、平成19年と20年に所得税・住民税の移譲が行われて地方の税収割合は多少増加したようです。