今回は株の譲渡損失の繰越控除の申告方法を、e-Taxを使った方法で紹介します。
*ただしNISA(少額投資非課税制度)口座で発生した損は対象外です。
1 ID・パスワードの発行方法
まずはじめに、ID・パスワードの発行方法を説明します。
事前に一度だけ、税務署に行く必要があります。
税務署ならどこでも構いません。
必要な持ち物は、マイナンバーカードや運転免許書、保険証などの身元を証明できるものです。
忘れずに準備して下さい。
手順は簡単です。
まず受付で「ID・パスワードの発行をお願いします。」と申し入れをします。
そうすると所定の申請用紙を渡してくれるので、それを記入し、後は係りの方の言うとうり、身分証明書の提示、及び備えつけのパソコンで自分のデータ入力をするだけです。
混んでいなければ10分位で完了します。
その後ID・パスワードが書かれた用紙を受け取ります。
こんな用紙です。
(↑私は以前に利用者識別番号をとっていたので、暗証番号は「登録済みのものをご使用願います」と表記されていますが、初めて取得された方は暗証番号欄には暗証番号が記載されます。)
なくしたら、折角の手間が台無しになるので、これは大切に保管して下さい。
尚、この用紙の他にもらったe-Taxのお知らせの用紙に、ID・パスワード方式は「マイナンバーカード及びICカードリーダーライタが普及するまでの暫定的な対応です。お早めにマイナンバー方式でのご利用をお願いします」との記載がありました。
私はマイナンバーカードは持っていますが、ICカードライタはもう古く、マイナンバーカード対応になっておらず使い物になりません。ただID・パスワード方式の方が作業が楽だと思っていますので、続く限りはこちらで申告しようと思ってます。
2 準備するもの
・上記の書類
・自分の源泉徴収票
・配偶者の源泉徴収票
・証券会社の年間取引報告書
・自分名義の銀行口座
・家族分のマイナンバー
3 e-Taxの作成コーナーに入る
①「e-Tax」で検索し、ホーム画面を開きます。
②パソコンの環境を整え,「確定申告書等作成コーナー」にてソフトをインストールします。
③「個人で電子申告するには」をクリック
④「確定申告書を作成する」をクリック
⑤作成コーナートップにきますので、「作成開始」をクリックします。
⑥e-Taxで申告するので「e-Taxで提出する」をクリック
そうすると、画面下に方法を選択する画面が表示されるので、「ID・パスワード方式により提出する」をクリック
⑦パソコン環境と利用規約を確認し、同意し次へ
そして、税務署で発行してもらった利用者識別番号と暗証番号を入力し、「次へ」をクリックします。
⑧「検索完了」と表示されるので「OK」をクリック
登録状況を確認して、「申告書等を作成する」をクリックします。
⑨申告書等の作成は「所得税」をクリックします。
⑩該当する項目をクリックします。
4 昨年の収入等を入力する
上の3ー⑩で一番左を選択した前提で記事を続けます。
まずこの画面が出ますので、右下にチェックを入れて「次へ」
その後は指示されるとうりに、サラリーマンの方であれば源泉徴収票を確認しながら、必要な内容を入力していきます。
過去にe-Taxを使用した時より、入力画面がとても分かりやすくなっており、その進化に驚きました。
入力をしていて迷ったら、きちんとヘルプ機能もついているので一つ一つ確実に入力していきましょう。
5 損失を入力する
いよいよ今回のメインです。
ここで損失の入力を行います。
上記4を入力していくと、途中で損失を入力する項目が出てきます。
この画面です。一番下の『こちらを』をクリックして下さい。
<これ、ちょっと場所がわかりづらいので画像を参考にして下さい>
次にこれをクリック
そしたら画像を参考にクリックしていって下さい。(この先は個々に内容が変わってくると思いますので、私が対処した画面を乗せておきます。ご自身の状況に合わせた選択をお願いします。私が行ったのは株式での損失の入力です。)
↑この画面に入った際は、証券会社が発行する「年間取引報告書」を使って入力します。
*繰り返しの注意になりますが、この辺りの入力は個々で変わってくると思います。私の入力箇所は参考にとどめてください(でもまあサラリーマンの方ならこうなると思います)。
そして入力が終わると、確認画面が2ページ続きます。
そしてこの画面に戻ってきますが、ここに入力した金額が表示されていればOKです。
6 残りをナビゲーションに従って入力し送信する
あとは間違えのないように、求められるデータを入力し、最後に送信すれば終了です。
7 最後に
株の税金は20.315%かかりますので、取引金額によっては、大きな支出になります。
その意味でも、損失は持ち越しておいた方が、下手したら利益を出す金額と同等以上にリターンが見込める可能性があります。
一度やってしまえば、e-Taxの便利さを実感できると思います。
ましてこのID・パスワード方式は本当に作業が楽でした。
投資を長くお考えの方は、是非チャレンジしてみて下さい。