葬儀の手順は地域の風習や宗教などによって異なりますが、一般的にはご臨終が確認されるとご遺体を搬送して納棺をしてから葬儀会社のスタッフなどと葬儀を打ち合わせを行います。
ここでご遺族の希望や予算に合わせて利用するプランを選んだり、信仰している宗教、故人の遺言などを勘案してどのような式となるのかを決定します。
特に遠方から弔問に訪れる方に失礼の無いように、来てもらえる人数分の席やお食事の用意、会場の規模などをしっかり打ち合わせておくことが大切です。
お通夜では親族やごく近しい知人の方が集まり、お線香と蝋燭を絶やさないようにして夜を徹して故人を偲びます。
翌日には葬儀が行われ多くの友人知人やお仕事の関係者といった方が訪問して故人を偲びますが、宗旨宗派によって内容は異なります。
多くのケースでは住職によるお経があげられ祭壇にひとりひとり移動してご焼香を行ったり、着席のまま小型の焼香台を回してご焼香を行うこともあります。
つづいて告別式を行い、棺の中の故人の顔を見て別れを告げながら棺にお花を投入する別れ花や、棺を閉じる石打ちなどが行われたあと、喪主から弔問客に対しお忙しい中で故人のために来ていただいたことに感謝の意を述べます。
それらが終了したら棺を霊柩車に乗せて自動車のドアを開けた状態で喪主が弔問客に向けて挨拶を行った後に車両に乗り込んでドアを閉めて火葬場へと向かい、弔問客はその様子を合掌して見送ります。
火葬場に着くと棺を移動させて火葬する出棺が行われ、完了すると拾骨室へと移されます。
木製や竹製の箸を使って骨を骨壷に入れる骨上げを参列者が順番に行い、自宅や式場に持ち帰り還骨法要が行われ故人を追悼します。
これらが日本における仏教をもとにした一般的な葬儀の手順ですが、昨今ではライフスタイルや供養に対する意識の変化から、お通夜の段階で法要を1時間から2時間程度行いすぐに弔問客にお食事をしてもらう通夜振る舞いをして終了する半通夜も主流になりつつあります。